「家、家にあらず。継ぐをもて家とす」
〜世阿弥の言葉より
家というものを継いでいるだけで、家を継いだとはいえない。
その家の芸をきちんと継承してこそ、家が続くといえるのだ。
世阿弥は、「たとえ自分の子であっても、その子に才能がなければ、
芸の秘伝を教えてはならない」と言っている。
箱根九頭龍祈願術を体得した堤康次郎、笹川良一が次代にその祈願術の秘伝を教えなかったのは
これである。
今、激しい競争社会の中で
「継ぐに値するものが継ぐべきなのでしょう」
〜伝統芸能でも神職でも企業でも同じ〜
写真:世阿弥
西邑清志 拝