慶応4年(明治元年)3月14日、
明治天皇は京都御所紫宸殿に公卿・諸侯以下百官を集め、
維新の基本方針を天地の神々にお誓いになりました。
絵には
副総裁三條實美が五箇條の御誓文を
御神前に奉読する光景が描かれています。
明治天皇は白の御引直衣をお召しになり玉座に南面し、
御神前に御身体をお向けになっておられます。
この日、天皇みずからが
国難の先頭に立って伝統あるこの国を護り、
世界各国との親交を深めつつ
国を隆昌に導こうとするにあたり、
国民への協力を求める告諭(宸翰)が、
御誓文とあわせて布告されました。
五箇条の御誓文とは、、、
御誓文を現代語に訳すと、、、
「五箇條の御誓文」意訳(口語文)
- 一、 広く人材を集めて会議を開き議論を行い、大切なことはすべて公正な意見によって決めましょう。
- 一、 身分の上下を問わず、心を一つにして積極的に国を治め整えましょう。
- 一、 文官や武官はいうまでもなく一般の国民も、それぞれ自分の職責を果たし、各自の志すところを達成できるように、人々に希望を失わせないことが肝要です。
- 一、 これまでの悪い習慣をすてて、何ごとも普遍的な道理に基づいて行いましょう。
- 一、 知識を世界に求めて天皇を中心とするうるわしい国柄や伝統を大切にして、大いに国を発展させましょう。
これより、
わが国は未だかつてない大変革を行おうとするにあたり、
私はみずから天地の神々や祖先に誓い、
重大な決意のもとに国政に関するこの基本方針を定め、
国民の生活を安定させる大道を確立しようとしているところです。
皆さんもこの趣旨に基づいて心を合わせて努力して下さい。
というものです。
天地の神に決意を誓ったのでした。
国民のため、
世界のために、、、。